鉦浮立について

鉦浮立鉦浮立について浮立は笛や太鼓、それに鉦を使って囃(はや)しますが、鉦を中心に演じられるものを「鉦浮立(かねぶりゅう)」と呼んでいます。

この鉦浮立は囃子(はやし)だけで舞や踊りを伴わない芸能です。佐賀県内には2種類の鉦浮立があります。同じ大きさの鉦を使い、同時に打ち鳴らすものと、大小違う大きさの鉦を何種類か使い、それぞれの鉦で打ち方が異なるものです。前者は佐賀県の東部にあり、後者は鹿島市を中心として藤津郡、杵島郡、武雄市などの県西南部に多数あります。同じ鉦を使う浮立は、音楽的には単調で音楽的な要素が少ないのですが、沖ノ島参り所作が変化に富み、衣装も華やかで統一され、どちらかといえば『見る浮立』といえます。後者でである鹿島の鉦浮立は、それぞれの鉦の響きに強弱があり、しかもリズミカルで、どことなくインドネシアのガムラン音楽にも似た響きです。まさしく「聞く浮立」であるといえるでしょう。鉦浮立は、虫追いなどの農耕の行事から発生したといわれますが、芸能としては面浮立などの民俗芸能の囃子の部分を独立させ、ひとつの囃子芸能として完成させたのではないかと考えられています。現在、各地の神社の祭りなどに奉納されていますが、鉦浮立がもっとも注目を集めるのは、旧暦の6月19日に行われ「沖ノ島参り」でしょう。沿岸の集落が飾り立てた船に乗って七浦海浜スポーツ公園(道の駅鹿島)にこぞって集まり、いっせいに鉦浮立を囃す様子はまさに幻想的です。

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