クビアカツヤカミキリ(Aromia bungii)に注意してください!
クビアカツヤカミキリは、平成27年3月に環境省及び農林水産省が作成した「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種リスト」に総合対策外来種として記載されており、平成27年の発生状況調査の結果、群馬県及び徳島県の公園や街路樹等のサクラで発生が確認されるとともに、徳島県ではモモ等の生産園地の一部で発生が確認されました。
現在のところ、被害は公園や街路樹等の老樹や衰弱したサクラに多い状況ですが、当該虫による加害が進むことで、落枝、倒木等による人的被害の発生や、農作物や生態系へ被害が拡大することが懸念されています。
このため、環境省と農林水産省は、当該虫の防除に係る情報共有、指導等の連携を行うとともに、今後必要に応じて更なる対応を検討していく予定とされています。
当該虫の発生を確認した場合は
- 公園や街路樹等で当該虫の発生を確認した場合は、鹿島市役所環境下水道課へ至急連絡をお願いします。
- 連絡を受け、まん延防止のため、成虫の補殺等の適切な防除を実施します。
- また、当該虫の発生が疑われる状況を確認した場合は、環境省九州地方環境事務所野生生物課へ報告します。
- 鹿島市環境下水道課(TEL 0954-63-3416/FAX 0954-63-2313)
- 環境省九州地方環境事務所野生生物課(TEL 096-322-2413/FAX 096-322-2447)
- 佐賀県有明海再生・自然環境課(TEL 0952-25-7080/FAX 0952-25-7521)
クビアカツヤカミキリ(Aromia bungii)について
生態等について
【分類】
コウチュウ目 ハムシ上科 カミキリムシ科
【和名】
外来種リストでは“クビアカツヤカミキリ(クロジャコウカミキリ)”を使用している。
一部では、クロジャコウカミキリと呼称する場合もある。
【原産地】
中国、台湾、朝鮮半島、ベトナム北部など
【体長・体色】
成虫の体長は、約2.5~4センチであり、全体的に光沢のある黒色で、胸部(首部)が赤い。
海外では、胸部(首部)が黒い個体も確認されている。
【被害・生態】
- 幼虫が生木に食入・加害することで樹木を衰弱させる。
- 幼虫が生木の内部を摂食(その際、フラス(木屑等)を排出)する。
- 樹木内で2~3年かけて成長、蛹(さなぎ)となる。
- 発生地では6月中旬~8月上旬頃に成虫となって樹木の外に出る。
- 雌成虫は交尾後、幹や主枝の樹皮の割れ目に産卵する(8~9日後にふ化)。
【寄主植物】
サクラ、カキ、オリーブ、ハコヤナギ、セイヨウスモモ、ウメ、モモ、ザクロ、コナラ、ヤナギなど
当該虫の写真等
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発生状況
本種の成虫又は本種が疑われるフラスが確認された地域は以下のとおりです。
発生確認年 | 都道府県 | 主な確認場所 |
平成24年 | 愛知県 | 神社、民家のサクラ |
平成25年 | 埼玉県 | 用水路沿いのサクラ |
平成27年 | 群馬県 | 公園、神社のサクラ |
東京都 | 公共施設のサクラ | |
大阪府 | 公園のサクラ | |
徳島県 | 公園、神社のサクラ、果樹園のモモ |
調査・防除方法
- 通常の管理の範囲内でフラス(木屑等)が確認された場合、本種の発生が疑われるため、フラス確認後は、成虫の発生時期(6~8月)に当該樹木を中心に成虫の有無を調査する。
- 成虫を見つけた場合は補殺する。
- 幼虫の食入孔を見つけた場合は、針金を食入孔に差し込むことによる刺殺に努める。
- 羽化した成虫の分散防止及び新たな産卵を防止するため、羽化期から成虫の産卵時期にあたる6~8月にネット(防鳥ネットとして利用されているもの、目開き4mm以下)等を樹幹に巻き付ける。
- 複数の食入孔や脱出孔が確認された樹木については、確認できない食入孔があるなど当該樹木からの個体の完全な排除は困難であるため、成虫が拡散しないような措置を取った上で伐倒等を検討する。(食入孔が見つかると、多くの場合は根まで侵入している可能性が高い。)なお、伐倒木については適切に処理すること。
- 当該種による加害が進むと、落枝、倒木等による人的被害が発生するおそれがあるとともに、枯死した樹木を安易に移動させることは、当該種が拡散し、被害の拡大につながるので注意が必要である。
【登録農薬】
- 樹木類のカミキリムシ類 : MEP乳剤
- 果樹類のカミキリムシ類 : 昆虫寄生性糸状菌製剤
問い合わせ
建設環境部 環境下水道課849-1312 佐賀県鹿島市大字納富分2643番地1
電話:0954-63-3416 ファックス:0954-62-3717