ラムサール条約湿地「肥前鹿島干潟」

「肥前鹿島干潟」がラムサール条約湿地に登録されました

平成27年5月29日に「肥前鹿島干潟」がラムサール条約湿地に登録されました。
肥前鹿島干潟は、塩田川と鹿島川の2つの河口に面する干潟であり、東アジアにおけるシギ・チドリ類の重要な渡りの中継地および越冬地になっています。

 

ラムサール条約について

正式名称:「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」
1971年にイランのラムサールにおいて同国政府主催で開催された「湿地および水鳥の保全のための国際会議」において採択されたため、一般的に「ラムサール条約」と呼ばれています(1975年12月21日に発効)。

特に水鳥の生息地等として国際的に重要な湿地および、そこに生息・生育する動植物の保全およびワイズユース(持続可能な利用)を進めることを目的としています。

1. 日本の登録湿地

日本は、1980年10月17日に加入しました。平成27年6月現在、日本の登録湿地数は50ヶ所、合計面積は148,002haです。

環境省:日本のラムサール条約登録湿地の一覧(外部リンク)

2. 条約の三つの柱

湿地は、さまざまな生き物の生息地として重要なばかりではなく、私たちの暮らしを支えている貴重な資源です。
ラムサール条約は、国際協力によって、湿地の保全と賢明な利用(ワイズユース)を進めていくことを目的としています。その手段として交流学習を進めることが必要です。

保全・再生
私たちの生活環境を支える重要な生態系として、将来にわたって幅広く湿地の保全と再生を呼び掛ける。

賢明な利用
湿地の生態系を維持しつつ、そこから得られる恵みを積極的・持続的に活用する。(ワイズユース)

交流・学習
湿地の保全・再生や賢明な利用のために、湿地の働きや重要性について理解する機会をつくり、関係者が互いに情報や経験を共有し、連携・協力する仕組みを設ける。

3. 条約湿地登録の要件

日本では、次の条件を満たしていることが登録条件となります。

(1)国際的に重要な湿地であること(条約で定められた国際的な基準のいずれかに該当すること)
  肥前鹿島干潟は基準2、基準4、基準6に該当しています。

環境省:国際的な登録基準(外部リンク)

(2)国の法律(自然公園法、鳥獣保護法など)により、将来にわたって、自然環境の保全が図られること
(3)地元住民などの登録への賛意が得られること

肥前鹿島干潟について

1. これまでの経緯

平成14年3月に「鹿島新籠」の名称で、「東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ」のもとでの「東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク(シギ・チドリ類)」に参加しました。

鹿島市:シギ・チドリネットワーク(リンク)

2. 肥前鹿島干潟に飛来する渡り鳥たち

秋から春にかけてチュウシャクシギなどのシギ・チドリ類が約40種程度渡来します。他にも、絶滅が危惧されているクロツラヘラサギ、ズグロカモメ、ツクシガモといった希少な鳥類が飛来しています。渡り鳥たちは潮の干満に合わせて移動し、干潟の生物を採食したり、堤防や波打ち際で休息をとっています。

 
      チュウシャクシギ                   ズグロカモメ
   東アジア地域個体群の個体数       東アジア地域個体群の個体数
    55,000羽(1%基準値550羽)(1)      7,100 ~ 9,600羽(1%基準値85羽)(1)

           

(1)Wetlands International (2015). "Waterbird Population Estimates" .

 

最新情報はこちらから

鹿島市役所ラムサール条約推進室

Facebookページ → http://facebook.com/hizenkashimahigata

 

クロツラヘラサギ動画

問い合わせ

建設環境部 ラムサール条約推進室
〒849-1312 佐賀県鹿島市大字納富分2643番地1
電話:0954-63-3416 ファックス:0954-62-3717

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