帯状疱疹について

1.帯状疱疹とは

 帯状疱疹は、子どものころにかかった『水痘(すいとう)』という病気のウイルスが、体の中に残り、免疫が低下した時(ストレス、高齢、病気で体力が落ちているときなど)に皮膚に発疹(ほっしん)や痛みを引き起こす病気です。発疹や痛みが出る場所は体の一部だけで、その形が帯状に見えることから『帯状疱疹』と呼ばれています。

2.症 状

 帯状疱疹の症状は、まず一部の皮膚が痛みはじめ、その後痛みのある部分に細かい水ぶくれができます。特に皮膚の柔らかい部位(胸、お腹、背中、顔など)によく出現します。
 この痛みや発疹は治るのに通常2~4週間ほどかかります。
 帯状疱疹が治っても一部の人々には痛みが長く残る症状が出ることがあります。これを『帯状疱疹後神経痛』と言います。その痛みは非常に強いもので、日常生活に影響を及ぼすこともあります。
 その他、頭頚部の帯状疱疹の場合は、結膜炎や角膜炎などの眼の合併症や、片側の顔面神経麻痺、難聴などの合併症を起こすこともあります。

3.予防と治療

(1)予 防

 免疫力を維持または向上させるために規則正しい生活を心がけることが大切です。

  1. バランスの良い食事を心がけるようにしましょう。
  2. 寝る前にはスマートフォンなどを見ないようにし、よい睡眠をとるようにしましょう。
  3. ストレスをため込まないように趣味を楽しんだり、適度な運動をするもの効果的です。
  4. アルコールや喫煙は体の免疫力を下げる原因になるため控えめにしましょう。
  5. 年齢に応じた健康診断を受け、早期に体調不良をキャッチしましょう。
  6. 50歳以上の方は、帯状疱疹ワクチンを接種することで、発症予防・重症化予防が期待できるとされています。

(2)治 療

 初期の段階で抗ウイルス薬の投与を行うことが一般的です。発疹が出始めてから72時間以内に抗ウイルス薬を使用し始めることで重症化や合併症の予防効果があると言われています。かゆみや痛みを感じたり、帯状の赤い発疹が現れたら、すみやかに医療機関を受診し、専門的な治療を受けるようにしてください。

帯状疱疹ワクチンについて

 帯状疱疹ワクチンは、現在2つの製品(ビゲン、シングリックス)があり、効果や接種対象などに違いがありますので、必ず医師にご相談ください。なお、帯状疱疹ワクチンは任意予防接種のため、接種費用は医療機関ごとに定められており、全額自己負担となります。
 接種をご希望の方は、医療機関へ直接ご相談ください。

名 称

乾燥弱毒性水痘ワクチン
(ビゲン)

乾燥組換え帯状疱疹ワクチン
(シングリックス)
種 類 生ワクチン 不活化ワクチン
対象者 50歳以上 (1) 50歳以上
(2) 帯状疱疹に罹患するリスクが高い18歳以上※1
接種回数 1回 (1) 2回(通常、2カ月の間隔をおいて接種する)
(2) 2回(通常、1~2カ月の間隔をおいて接種する)
費用(目安) 1万円程度 4万円程度(2回で)
接種方法 皮下注射 筋肉内注射
発症予防効果 69.8%※2 (1) 96.6%※3
(2) 65.4~93.8%※3

厚生労働省ワクチン分科会資料、ワクチン取り扱い説明書、添付文書より
 ※1 帯状疱疹に罹患するリスクが高い18歳以上の者とは次のとおり
   ○疾病または治療により免疫不全である者、免疫機能は低下した者または免疫機能が低下する可能性がある者
   ○上記以外で、医師が本剤の接種を必要と認めた者
 ※2 ワクチン分科会資料(宮崎スタディ)
 ※3 ワクチン取り扱い説明書、添付文書

問い合わせ

保険健康課 鹿島市保健センター
〒849-1312 佐賀県鹿島市大字納富分2700番地1
電話:0954-63-3373 ファックス:0954-63-2135

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